税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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フィンテックと会計

フィンテック(Fin Tech)と会計

 フィンテック(Fin Tech)という言葉を最近よく耳にすると思います。
フィンテックとは、Finance(ファイナンス)とTechnology(テクノロジー)の造語だそうです。すなわち金融とITが融合することでこれまでにない価値を提供しよういう意味だそうです。しかしそれが我々の社会や生活に及ぼす影響が一体どれほどあるのだろうか?
世界経済の歴史は4つの経済革命を経て来ているといわれる。
1 18世紀の農業革命 2 19世紀の産業革命 3 20世紀後半のIT革命
4 そして現在、21世紀はAI(人工知能)を活用した金融革命であるといわれる。

フィンテックが分かりづらいのは、現時点で自分にどのように関係してくるかまだ不明だからです。そこで今回は会計分野に的を絞って見ていきたい。

フィンテックの特徴の一つにクラウド会計がある。これは、銀行口座経由の各種支払情報を自動仕訳する機能だ。会社の預金口座は毎月定期的に引き落とされている物が多いものだ。例えば水道光熱費・通信費などの各種公共料金や家賃、給与、売掛金・買掛金業者への支払いなどだ。
このような、会計仕訳の約4割を占めるといわれる預金口座取引の帳簿をつける作業が軽減されるならば導入メリットは大きいものといえるだろう。
このクラウド会計に関しては、昨今、市販の会計ソフト会社も各金融機関と提携し導入を始めています。
私共も利用している㈱TKCでも、2016年6月1日よりFin Techサービスを全国の金融機関と提携し企業及び会計事務所に導入サービスを展開し始めている。従って、時代の流れに乗り遅れないためにも一日も早く研究推進していく必要性を感じている。
なぜならば、一見メリットばかり目にしてしまいがちだが、その一方で企業の会計部門あるいは、帳簿記帳業務を受託している会社や会計事務所などの仕事を奪うことにもつながるからである。そのためにもFin Techを研究し、他の会計事務所と差別化して行かなくてはならないからである。

金融庁は2015年9月18日に「金融行政方針」を発表し、各金融機関に対しFin Techへの早急な対応を迫り、日本が将来の金融ビジネスにおける優位性を確保するための整備づくりを推進している。生き残りに必死となっている金融機関はFin Tech関連企業との提携関係を進めており、その中でまず、クラウド会計を担ぎ始めているという現実がある。
 税理士新聞2016年5月15日号の新聞記事によると、2015年フィンテックの市場規模は日本国内では34億円であり、米国ではすでに1兆円産業まで拡大しているという。今後日本でも2020年には568億円規模に達するとの見方も出ているが、金融庁の号令のもと金融機関の活用促進の動きに我々も目が離せないだろう。


                    参照   税理士新聞5月15日号
                         TKC会報2016年3月号




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| 会計 | 14:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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キャッシュフロー計算書を見る目を養おう

キャッシュフロー(C/F)計算書を見る目を養おう

キャッシュフロー計算書(以下C/Fという)が日本に導入されたのが2003年3月でした。そして導入から13年経過した現在、上場企業の全てにC/F計算書は義務付けされています。
3月決算法人の申告時期が近づいてきています。日本の国税局へ申告している法人数約250万社。そのうち3月決算5月申告法人は約50万社あり全体の20%を占めているそうです。              (国税庁HP:決算期別の普通法人数)

一般的に決算書というと貸借対照表及び損益計算書を思い浮かべる方が多いと思いますが、
CF計算書は財務諸表の1つであり、前述したように、上場企業では有価証券報告書等に掲載することが義務付けられています。つまり、公認会計士のチェックが入りますので客観的信頼性が高いといえます。
ちなみに、日本における会計基準では、貸借対照表(B/S)・損益計算書(P/L)・キャッシュフロー計算書(C/F)・株主資本等変動計算書(S/S)が財務諸表に含まれます。
従前までは一時点の企業の財政状態を表すB/Sと、一定期間の経営成績を表すP/L分析が主流でしたが、資金繰りの状況をこの2つだけ把握することは難しくなってきており、年々C/F計算書の必要性が高まってきています。

C/F計算書は資金の流れ(キャッシュフロー)を
① 営業活動によるもの
② 投資活動によるもの
③ 財務活動によるもの 
     
この3つに分けて表示をします。
なお、C/F計算書上のキャッシュとは、手許現金や当座預金普通預金などであり容易に現金に換金可能な流動性預金をいいます。
① 営業活動によるキャッシュフローは、本業においてどれだけ営業活動によるキャッシュが動いたかを示すものです。
② 投資活動によるキャッシュフローは製品や商品を製造する、販売拠点を作る等の設備投資や投資有価証券によるキャッシュの増減を示します。
③ 財務活動によるキャッシュフローは、借入や返済、社債の発行や償還、増資や減資等によるキャッシュの増減を示します。

C/F計算書はB/SやP/Lのように、申告書として税務署への提出義務が無いので、作成していない企業や見たこともない企業もまだ多いと思います。
これが導入から13年たった今でも余り普及していない一因だと思います。
よく金融機関への借入れ申し込みの際、時系列に3期分のB/S及びP/Lを用意し分析しますが、その際C/F計算書も作成し見比べてください。財務面・損益面で見えなかったものが、資金面から問題点などを発見出きることもあるはずです。
特に粉飾などは財務・損益面ではわからなくても資金面からの分析により整合性が取れない等で発見することもあります。
 今後、経営計画を立てる際にも、次期の目標値の設定に関しても資金的裏づけのある計画が求められます。そのためにも、年に1度はC/F計算書を作成してみてはどうでしょう。

以  上

| 会計 | 09:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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金融機関は中小企業の会計に何を求めているのか

金融機関が中小企業に求めるものとは!

 「戦略経営者4月号」に‘金融機関は中小企業の会計に何を求めているか’という記事が載っていた。経営コンサルタントの久保田博三氏の記事である。
 この記事を読んで考えさせられたので、今回はこれを取り上げてみる。
 金融機関が中小企業に望んでいることは、‘地域経済を活性化する役割を着実に担ってもらいたいということに尽きる’と述べている。そしてそれを達成するために中小企業が他力本願でいられる時代ではなくなってきているということ。まさにそう思います。  「かつては金融機関がこうしたコンサルティング機能を発揮する余裕も能力もあった。しかし、店舗の統廃合やリストラの進展で行員数が減少、現場でのOJTによる実務教育を受けて以心伝心で伝えられてきた‘中小企業の実力を見定める暗黙知’も薄れつつある」とも述べている。情報の信頼性は発信する中小企業側に責任が帰せられるようになったのである。中小企業はいまや率先して自分たちの正しい情報を金融機関に適切に発信し、情報の非対称性を埋める必要があるのも現実です。
 正々堂々と自社の財務内容を積極的に開示すことが、いま中小企業に求められている。
 いまだに利益を少しでも出さないと借入ができないから、何とか利益を出すようにしたい、といってくる社長もいる。しかし、小手先の細工をしたところで金融機関に見抜かれてしまう。きちんと情報を開示した会社とそうでない会社に対する金融機関の対応は今後まったく異なってくることが予想され、情報開示への積極性についてのトップの経営判断はより重要性を増してくると思われる。
 経営者が自分の言葉で自社の優位性やセールスポイントを語れることが大事なのである。‘我が社はこんなにいいところがある’、‘劣っている部分はこのように補う努力をしている’と会社を正しく金融機関に伝え、評価してもらう努力をしていくべきなのである。具体的にどのような内容が求められるかは、金融庁が26の事例を公表しているので、参考にするといいでしょう。
 難しい分析などよりもまず経営計画を具体化した行動計画をモニタリングする体制をいかに整備するかといくことに尽きると思います。 過去の業績推移を踏まえ、今後の損益計画や投資計画の基盤となるのが、‘誰が’、‘何を’、‘いつまでに’、どうやって行うか‘という5W1Hを明確にすることが行動プランの定石ですが、管理し定期的にこれをモニタリングしていく仕組みづくり、いわゆるPDCAサイクルを構築することなのです。売上が伸びた、利益がでただけではなく、キャッシュ・フローの資金繰りがこれからの時代は重要になってくる。返済能力や返済資金を生み出せるかが金融機関のもっとも知りたいことなのですから。

(引用・参考 戦略経営者4月号、金融庁ホームページ)

| 会計 | 10:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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会計帳簿の証拠能力は、何に基づくか。

 刑事訴訟法(第323条2項)で、「商業帳簿、航海日誌その他業務の通常の過程において作成された書面」は、これを証拠とすることができる、としている。また、同第317条で、「事実の認定は、証拠による」とし、第318条では、「証拠の証明力は、裁判官の自由な判断に委ねる」としている。わが国の裁判が、証拠主義を前提にしていることを、規定している。その上で、証拠として認められるものが列挙されている。その1つが、上記の刑事訴訟法第323条です。
では、証拠書類とは何でしょうか。それは、外部取引、内部取引に関して作成される取引証拠書類を言います。取引の内容が記載されており、その取引の発生を証明する書類のことです。実在性と正当性を証明できるもののことを指しています。
 もちろん、証拠書類それ自体が真実なものでなければならないことは当然で、虚偽や不正のものであっては、全く証拠書類とはなりません。
 会社法が求める正確な商業帳簿(第19条)は、真実の証憑書類に基づいて取引の事実の認定を行う、これに健全な会計慣行及び企業会計法令適用による会計上の判断を要件として記録されなければならないのです。また、証憑書類は、取引に関する紛争等が起きたときに、その証拠となる書類でもあるのです。
 さて、ここで日本の法制で、会計帳簿の証拠力が、どのように規定されているのかをみていきたい。
 会計帳簿の証拠力について、法律上はっきりと条文に明記されている国は、日本とドイツだけです。
 日本の商人は、世界にもまれにみる特権を与えられていると言える。アメリカでさえ、このような特権は与えられていません。それどころか、アメリカでは、「会計帳簿は、その証拠力を認めない」と、明確に帳簿の証拠性を否定しています。
 
 ここで、刑事訴訟法323上の条文に関して、2つの重大なポイントがあることを述べたいと思います。

『第1のポイント』
①会計帳簿の証拠力は、戸籍謄本や公正証書の謄本と同じで、証拠能力が認められているということ。
 作成される会計帳簿には、本来的に証拠能力があることを認めた、法律上の裏付けなのです。この規定のもつ底力を、日本の経営者の方々、経理を担当している方々は、以外と知らないのです。
税務調査を取り上げると、法人税法130条・所得税法155条において、青色申告書を適法に提出している法人・個人に対して、税務署長が、その申告所得に誤りがあるとの処分をするためには、「帳簿を調査し、その帳簿に誤りがあると認められる場合に限り処分できる」とあります。まず、帳簿があって、それを調査し、その帳簿に誤りがあると認められない場合には処分できないのです。
 帳簿に証拠能力が認められているから、帳簿を調査するという手続きを省略できないのです。

『第2のポイント』
 ②証拠力確保の絶対条件 
これは、商業帳簿の証拠能力に、1点だけ条件が付加されているということです。
「業務の通常の過程において作成された」という条件です。この条件が問題なのです。上記のように、帳簿には本来的に証拠能力が認められています。ただ、その証拠能力・底力を帳簿に付加させるためには、自らの手で、自らの会計帳簿を、日々作成する必要があります。帳簿の作成を第3者に任せてしまうということは、会計帳簿に与えられている証拠力を損なうことになるのです。
以上のように、商業帳簿は営業に関し重要な証拠資料となります。したがって、商法は、訴訟上特別の提出義務を定め、裁判所は、申し立てによりまたは職権で、訴訟の当事者に対して、商業帳簿の全部または一部の提出を命ずることにしています(商法19条4項)。また証拠性の観点から、帳簿閉鎖の時から商業帳簿の10年間の保存を求めています(同条3項)。



(参考)
刑事訴訟法第323条2項、第317条、第318条
ワンポイント経理実務情報
会計帳簿の法的性格 牧 忠司

| 会計 | 15:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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租税特別措置法の適用実態が明らかに!!

第83回通常国会(2013年1月28日~6月26日の130日間)が先月終了したが、その国会の会期期間中に租税特別措置法の適用状況の報告書が国会に提出されていたことをご存じの方は少ないのではないだろうか?
そもそも「租税特別措置法とは何か?」  から説明しておきたい。
租税特別措置法は昭和32年 3月31日に施行されている法律である。ただしその成立の背景には、当時から産業育成など特定の政策目的を実現するため、適用対象を絞り込み、期限を設けて増減税などを実施することなどの政策的理由が存在していた。
税目は所得税、法人税、相続税、消費税など多岐にわたり、毎年度の税制改正の焦点となっている。「租特法(そとっぽう)」と略称して呼ぶことも多い。以下租特法と略称して説明していくことにしたい。
租特法の新設や延長、拡充などは各省の要望をもとに与党税制調査会や財務省、総務省が議論し、必要と認められれば各年度の税制改正大綱に盛り込み、租税特別措置法を改正して実施している。
具体的には、以下の図を参照にしてほしい。

租特措の実施までの流れ

2009年の民主党への政権交代までは多くの租特法が積み重なっていた。
法案を新たに作って恒久化するよりも手軽なため、業界や各省庁、政治家の既得権益になっているとの指摘があり、中立、公平、簡素という税の基本的な原則に反しているとの批判も根強かった。なお、民主党政権下では310あった租特法のうち96を廃止・縮減する一方、28の租特を新設している。
そして、この租特法の利用実績や効果を明らかにするため「租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律(租特透明化法)」を制定し、2010年3月31日に公布させたのである。

この目的は、前述のように適用実態が不透明と指摘される政策減税の規模を明らかにすることである。減税の恩恵を受ける企業は2011年4月1日以降に終了する事業年度の法人税を申告する際に、減税額などを示した「適用額明細書」を申告書と共に提出する。ただし、法人税以外の租税特別措置や、税収増につながるものは対象外とされた。
現在我々が申告している法人税申告書には、別紙として租特法を利用した法人は「適用額明細書」を記載し申告書とともに提出している。そして、これを財務省で集計し今国会で報告されたのである。
租特法の「代表的なものは何か?」 と言うと、
法人税関係では、資本金1億円以下の中小企業法人税率の減税(税率22%→18%)特定の設備投資を行った場合の特別償却や準備金制度などがある。
また、所得税で代表的なのが、居住用の住宅を売却した場合の3000万円を限度とした税額控除制度などがある。

今国会において、財務省は企業が提出した明細書を集計して、租税特別措置ごとの適用法人数や適用額を記載した報告書を作成し、国会に提出することになった。企業ごとの適用状況は非公開としているが、業種別、資本金別の適用実態が分かるようにしている。集計期間は2011年4月1から2012年3月31日までの間に終了した事業年度の法人であり、適用額明細書の提出法人は単体法人は919,261法人、連結法人は456法人。適用件数は、法人税関係特別措置85項目について、述べ、1,254,869件であった。
具体的な数値・金額に関しては以下の財務省HPを見ていただきたい。(www.mof.go.jp/tax_policy/reference/stm_report/houkoku01.pdf)‎
そこには、32ページに及び集計結果の説明が記載されている。
これからこの集計表の内容を精査し、議論していくことになるだろうが、それは今年秋以降の国会で審議されるはずである。そしてそれが今後の税制改正大綱等に影響を与えていくことになるだろう。
今後の審議を注意深く見守っていきたい。

最後にそのHPの一部を掲載しておく。



租税特別措置の適用実態調査の結果に関する報告書
http://www.mof.go.jp/tax_policy/reference/stm_report/houkoku01.pdf

| 会計 | 09:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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